第68回関西教育社会学研究会の報告

 第68回関西教育社会学研究会は、2001年7月14日(土)、関西大学で行われた。報告者は、保田時男氏(大阪大学大学院)と井上義和氏(京都大学)であった。

 保田氏の「量的調査データから見る中期親子の相互援助交換」と題する報告では、前期(子の養育)から後期(老親の扶養)への移行段階にあたる中期親子関係を、最近実施した量的調査のデータに依りながら、経済的・実践的・情緒的という異なる水準の援助の互酬的交換側面から捉え直す試みが紹介された。報告の後、中期の定義と調査のサンプルの適合性、未婚/既婚や同居/別居などの区別の扱い方、援助有無の基準の妥当性、などの論点について議論がなされた。

 井上氏の「近現代史研究における時代区分の誘発効果」と題する報告では、図書・雑誌記事の検索から得られるデータをもとに、西暦十年単位の区分「n×10年代」が「1930年代」の再来と「1920年代」の再発見という二重の歴史意識に誘発される同時代言説として編成されていく過程が論じられた。報告の後、柄谷/大澤の明治・昭和平行説の扱い方、戦前の同時代言説の枠組み、60年周期説の起源と位置づけ、「n×10年代」言説の今後の展開、などの論点について議論がなされた。                                                                      

(関西教育社会学研究会事務局)
 

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