会員諸氏へ(会長メッセージ)

2012 年3月10日

会員諸氏へ

会長 加野芳正


本学会会員の論文不正行為を受けて

 

 このたび、本学会会員(2012年2月退会)が執筆した4編の著書・論文に関し、無断引用などの不正行為が発覚し、その一つである博士学位請求論文については、すでに授与されていた学位が取消されるという事態にいたりました。また、学位請求論文を元に作成された著書についても他者の文献から出典の記載なく不適切に引き写された箇所が存在するなどとされ、出版の差し止めが行われました。なお、会員は、『教育社会学研究』(第79集)に論文を発表していますが、この論文については問題ないものと判断しています。

 

 この問題については、第一義的には会員の所属した東京大学が対応すべきと考えますが、かかる行為が本学会会員によって行われたことを考えれば、本学会としても無関係ではありません。

 

 本学会は、2001年10月に「日本教育社会学会研究倫理宣言」を公表し、そのなかで、自らの行為に倫理的責任を持たなければならないこと、他者の権利とその成果を尊重しなければならないことを宣言しています。こうした宣言の有無にかかわらず、他者の著作物から無断で引き写すという行為は決して看過できない重大な不正行為であり、このような行為が本学会会員によって行われたことは、極めて遺憾であります。また、これまで営々として築かれてきた日本教育社会学会の名誉を著しく傷つけるものであります。

 

 本学会としては、このような出来事が二度と発生しないように再発防止策を講じていかなければなりません。そのため、現在企画部で検討を進めている「教育社会学教育」のなかで、大学院生や若手研究者を対象とした教育社会学教育のあり方を検討するよう、2012年1月7日の理事会で指示しました。また、本学会が作成した「日本教育社会学会研究倫理宣言」の会員への周知徹底を図るとともに、学会としての倫理規定や倫理綱領を持つ必要がないか、この点についても理事会や常務会で検討していきたいと考えています。

 

 会員の皆さまにおかれましては、「日本教育社会学会研究倫理宣言」の趣旨を踏まえ、なお一層研究倫理を遵守し、教育研究活動に励んでいただきたいと思います。


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