「アクターネットワーク理論と社会学研究会」のお知らせ

投稿日:2018年01月26日 カテゴリー:イベント情報  投稿者:学会事務局

「アクターネットワーク理論と社会学研究会」のお知らせ

・日時:2018年2月24日(土)13:00~17:00
・会場:早稲田大学戸山キャンパス33号館第11会議室
https://www.waseda.jp/top/access/toyama-campus
・協賛:科学・技術と社会の会

1)13:00~15:00ごろ
「『We Have Never Been Modern』の文献研究」
話題提供者:額賀淑郎 氏(上智大学)
文献:Latour, B., 1993. We Have Never Been Modern. Harvard University Press. (フランス語版は1991)
(邦訳:川村久美子訳, 2008. 『虚構の「近代」 : 科学人類学は警告する』新評論.)
※ご参加予定の方は、できる限り事前に上掲書をお読みの上、ご参加ください。

2)15:00~17:00ごろ
研究報告「アクターネットワーク理論の構築過程:ブリュノ・ラトゥールによる経験的研究の通時的展開に着目して」
話題提供者:金信行 氏(東京大学大学院)

今回は、ラトゥールの主著のひとつである「We have never been modern」を取り上げます。良くも悪くも「近代」的な学問といえる社会学をはじめ、いわゆる「近代」的な認識の根源には、人間/非人間、(人間のみを扱う)政治/(非人間のみを扱う)科学という二分法があることを指摘した上で、そうした二分法を排したシメトリカルな認識の必要性を論じた本書は、批判・反論もふくめて大きな反響を呼んできました。本書を手がかりにして、その後の議論の蓄積にも目を向けつつ、モノと切断された近代的な「人間」観や「社会」観の問題性(あるいは、その不可避性?)、ラトゥールの近代性論の射程(やその限界)について考えたいと思います。

(以下追加)2件目のご報告として、東京大学大学院学際情報学府の金信行 氏にご報告いただけることになりました。
 理論的な文献に注目が集まりがちなラトゥールですが、金氏のご報告では、あえて経験的研究の展開をたどることで、ラトゥールがさまざまなフィールドでの経験をもとに、自らの理論を構築していく過程を明らかにしていきます。ラトゥールの(ややもすると雲をつかむような)概念・理論を地に足のついた形でとらえ直し、実証的な分析との接点を考える機会にできれば、と思います。
 今回は前半がラトゥールの理論的研究、後半が経験的研究ということで、両者を合わせて議論することで、より深い理解に到達できるのではないか、と期待しています。多くの方のご参加をお待ちしております。


★★★アクターネットワーク理論と社会学研究会(その2)★★★

・日時:2018年3月27日(火)13:00~17:00ごろ
・会場:早稲田大学戸山キャンパス33号館第11会議室
https://www.waseda.jp/top/access/toyama-campus
・協賛:科学・技術と社会の会

1)13:00~15:00ごろ
「アネマリー・モルの実行概念(enactment)について(仮)」
話題提供者:浜田 明範 氏(関西大学)
文献:Mol, A., 2002. The body multiple : ontology in medical practice. Duke University Press.
(=浜田明範・田口陽子訳, 2016. 『多としての身体 : 医療実践における存在論』水声社.)

2)15:00~17:00ごろ
「新しい物質主義的社会学に向けて――本質主義と構築主義を超えて」
話題提供者:森 啓輔氏(日本学術振興会・国際基督教大学)・岩舘 豊氏(NPOサーベイ・文京学院大学ほか)・植田 剛史氏(愛知大学)

文献1:Nick J. Fox and Pam Alldred, 2017, Sociology and the New Materialism: Theory, Research, Action, London: Sage.
文献2:森啓輔・岩舘豊・植田剛史「新しい物質主義的社会学に向けて――本質主義と構築主義を超えて」『書評ソシオロゴス』No.13
http://www.l.u-tokyo.ac.jp/~slogos/review_sociologos/backnumber.html
からダウンロードできます。

※ご参加予定の方は、できる限り事前に上掲の書籍・論文をお読みの上、ご参加ください。

今回は、アクターネットワーク理論の主題のひとつである「実在」「存在」の問題について考えます。
 第一報告で取り上げられるモルは、医療・身体の領域でのフィールドワークを続けつつ、「実在」「存在」をめぐる議論を展開してきたアクターネットワーク理論の中心人物のひとりです。同じ(と一般にみなされている)もの(例、動脈硬化)がじつは違う場所では違う形で取り扱われており、にもかかわらず、それらが「同一の存在」とされる(それによって患者の治療が成り立っている)という不思議さ、「同一の存在」とされること(あるいはその多様性を開いてみせること)の意味をめぐって議論できればと思います。

 第二報告では、近年の社会学や人類学、哲学等における「新しい物質主義」(NewMaterialism)の展開についてご報告いただきます。近年、アクターネットワーク理論のほかにも、「存在」、あるいは一般的な言い方をすれば「モノ」を主題として取り上げるアプローチが出てきています(ハーマンらの思弁的実在論、フーコー的な系譜学、アセンブラージ学派など)。それらのアプローチとの対比の中で、アクターネットワーク理論の「モノ」のとらえ方の特徴とその利害得失について考え、さらには、モノとの関係を論じることの社会学・人類学的な意義について考えたいと思います。

活発な議論が期待されます。多くの方のご参加をお待ちしています。

★準備の都合上、参加予定の方はできるだけ事前にご連絡ください(両日とも)。また、今回は参加できない場合でも、ご連絡いただければ次回以降の開催予定等を共有させていただきます。

連絡先:y_ttis@yahoo.co.jp (立石 裕二、関西学院大学)