大会長挨拶

第67回日本人類学会大会を開催するにあたって

この度,国立科学博物館人類研究部が中心になって,日本人類学会大会のお世話をさせて戴くことになりました。主会場は,2011年4月に竣工したばかりの,国立科学博物館(科博)筑波研究施設内にある総合研究棟です。

東京の科博新宿分館に人類研究室が新設されたのは1972年5月のことでした。鈴木尚室長と同年8月に赴任した山口敏主任研究官の二人での発足です。その2年後には室から部に昇格し,以来約40年の間に,部員も入れ替わりながら増加し,現在,形態・分子人類学を専門とする者が5人在職しています。しかし,人が増えるのと同時に,活発な研究活動の結果として収蔵標本も増加し,人類研究部の古人骨標本は,未登録のものも含めると,約1万体を数えるまでになりました。これは科博の他の研究部でも同じことで,増え続ける収蔵標本の保管場所を確保するために,新宿分館にあった動物・地学・人類・理工学研究部はすべて収蔵庫ごと,茨城県つくば市に移転することになりました。

その移転作業が終わった今,科博人類研究部としては,ぜひ新しい筑波の施設(総合研究棟・自然史標本棟)も皆様に見て戴きたく,大会開催のお世話を引き受けた次第です。ただ,会場的にも運営的にも,科博関係者のみでは心もとなく,筑波大学や筑波近隣在住の先生方にも御協力を仰ぎました。

筑波での大会の開催は1997年の筑波大学における第51回大会以来ですが,その後に開通した「つくばエクスプレス(TX)」により,東京都心からも1時間程度でお出で戴くことが可能になりました。研究学園都市として進化するつくば市と新たな科博の研究施設をご覧戴きながら,大いに人類学の研究発表・情報交換をして戴ければ,と念じております。皆様のご参加を大会関係者一同,心よりお待ちしています。

第67回日本人類学会大会長
溝口 優司
(国立科学博物館 人類研究部)