第25期日本学術会議新規会員の任命拒否に抗議し、同会議の要望を支持する声明

第25期日本学術会議新規会員の任命に際し、菅義偉内閣総理大臣は日本学術会議が推薦した105名の会員候補者のうち、人文・社会科学の研究者6名を任命せず、しかもその理由を明らかにしていない。この行為は、日本学術会議法第17条で「優れた研究又は業績がある科学者のうちから選考される」と定められた同会議の選考結果に政府が介入し、特定の傾向を持つ研究者を排除する意図に基づくものと考えざるを得ず、人文・社会科学の研究者が構成する当学会にとって看過できることではない。

日本学術会議は、2020年10月2日に開催された第181回総会において、菅内閣総理大臣に対し、第25期新規会員任命に関して次の2点を要望することを決議した。

1.2020年9月30日付で山極壽一前会長がお願いしたとおり、 推薦した会員候補者が任命されない理由を説明いただきたい。

2.2020年8月31日付で推薦した会員候補者のうち、任命されていない方について、速やかに任命していただきたい。

日本イスパニヤ学会は、今般の日本学術会議新規会員の任命拒否に抗議し、同会議による上記の要望を支持する。

2020年10月10日

日本イスパニヤ学会