ADAM
今日,産業連関表を用いた分析は多くの分野で幅広く行われています.そして,分析の対象となる産業連関表は時と共に増え,その分析内容も多様さを増しています.
産業連関分析に限らず一般に実証分析の第一歩はデータの入手であり,分析にコンピュータを用いることが普通となった今日ではその入力から始まります.
そして,それに続く分析計算も多くの労力を必要とします.
分析の計算を担うコンピュータ環境は日々充実してきています.以前はメインフレ−ム(大型汎用機)でなければ産業連関分析はできなかったと言っても過言ではありません.
しかし,今ではパーソナルコンピュータ(以下パソコン)を用いて分析を行うことができます.部門数が少なければスプレッドシート(表計算ソフト)で行うこともできます.
自らプログラムを作成すればかなり多い部門数の分析を行うこともできます.産業連関分析のためのコンピュータ環境は,メインフレームの利用から個人所有のパソコンに移行しており,コンピュータがより身近な分析用具になってきたといえます.
ADAM (Advanced system for analysis of input-output models) は,産業連関分析をより効率的に行うためのシステムであり,次の3つを開発の基本軸としています.
第1は,システムのデータの記述を素朴な形式にして,多種多様なデータのデータベース化を図れるようにしています.第2は,多くの利用者がこのシステムの利用を通して作成したデータの交換を可能にし,入力の手間の軽減と分析の効率化を互いに図ることのできる基盤の提供であります.第3は,このシステムはこれ自体での完結を目指すものでなく,システムをオープンにして,特殊な処理や結果のプレゼンテーションは他のより便利なアプリケーションソフトウェアの利用を前提にしています.他のアプリケーションソフトウェアとの間のデータ交換は,CSV形式で行うことができます.
今回のADAM (version6) は,ユーザーコードやパスワードによる管理,利用期限などをすべて取りやめ,誰でもが自由に利用できる環境にしました.
2015年4月1日
慶應義塾大学名誉教授
新井 益洋
ADAMダウンロード
ADAM version 6.0 (ZIPファイル)
ADAM マニュアル(PDFファイル)
DAMのインストール
・ダウンロードを行い、そのファイル(.zip)を解凍してください。
・setup.exeとADAMSetup.msiの2ファイルが展開されます。
・setup.exe を起動してください。
・Windowsインストーラと .NET Frameworkが自動的にダウンロードされます(初回のみ)。
・引き続きADAMのインストールが開始されます。途中、フォルダの選択画面が表示されますので、
必要があればインストール場所を変更してください。
・ADAMショートカットを作成します。
・インストール先ADAMフォルダのADAM.exeを㊨クリック⇒[ショートカットの作成]を選択します。
・作成されたショートカットをデスクトップに移動します。
・ADAMフォルダの構成は以下の通りです。
ADAM
├datalib データライブラリーフォルダ
├manual マニュアルフォルダ
├proclib プロシージャライブラリーフォルダ
├sample プロジェクトフォルダ(サンプル)
├─ADAM.exe プログラム
├─Config.inf ユーザ登録情報(利用を開始すると作成されます)
├─microsoft.office.interop.excell.dll システムdll
├─Microsoft.Vbe.Interop.dll システムdll
├─office.dll システムdll
├─useid.txt ユーザID(利用を開始すると作成されます)