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御挨拶

大塚 豊

日本比較教育学会 会長 大塚 豊

昨年2008年度の大会において会長に就任して以来、一年が過ぎました。今年の第45回大会は東京学芸大学で開催することができました。東京学芸大学の歴史は、東京第一師範学校、あるいはその前身である1973年の東京府小学教則講習所にまで遡ることができ、我が国の教員養成、教師教育の歴史において輝かしい歴史と伝統を誇っています。そうした由緒ある大学で我が学会の大会を開催できましたことは、私一人のみならず、会員一同にとって大いなる喜びであろうかと思います。とりわけ本年は先日来の新型インフルエンザN1H1ウイルスの全国的な猖獗の中で、大きな混乱もなく大会を開催できたことは正しく天の助けと、胸をなで下ろしているところです。

今回の大会は、東京という地の利もあり、多くの会員にご参加いただきました。参加者は400名を上回り、発表件数も新たに導入したポスターセッションでの発表4件を含む155件を数えました。また、会員数自体が初めて千名の大台に乗りました。いたずらに数の多さを求める時代ではないと思います。しかし、会員数というのは当該学会の勢いを示すバロメーターの一つであることには間違いありません。ここは素直にその発展を喜びたいと思います。

さて、昨年の総会では3つのことをお約束いたしました。一つは学会としての事典の編纂に向けて検討を開始すること、二つ目は学会ホームページの充実、第三にとくに近隣の関係学会との連携・交流強化であります。

第一の約束については、実施検討委員会による審議結果に基づき、全国理事会での承認を得て、いよいよ実現に向けて一歩を踏み出すことになりました。第二点目についても、ホームページのデザインを一新するとともに、あらたに中国語版のページをアップいたしました。第三の近隣学会との交流では、中国、台湾、そしてオーストラリア・ニュージーランドの比較教育学会との間で紀要の定期交換を始めました。各学会の紀要の目次は我が学会のホームページに掲載しており、会員からの要望に基づき必要な情報を提供することが可能となりました。

会長就任の挨拶の中でお約束したこれらの事柄はごく些細なことかもしれませんが、本学会の活動の活性化のために、取り組んで参ったことをご報告したいと思います。また、これらの事柄は短期間あるいは単年度で終えることができるものではなく、長期の着実な取り組みが必要です。とくに学会の事典編纂の事業については、学会としての今後の活動の中心に位置づけ、できるだけ早期の実現を目指したいと思います。

これまた昨年の就任のご挨拶で、ジョン・F・ケネディ大統領の有名な言葉をもじって「学会があなたに対して何ができるかではなく、あなたが学会に対して何ができるかを問うて」欲しいと申し上げました。事典編纂という新事業を推進するにあたり、まさしくこの言葉を繰り返したいと思います。老中青、各年代の会員が一丸となって、それぞれ持てる力を発揮し、日本比較教育学会としての実力を世に問うていくために、どうぞ倍旧のご協力、ご支援をお願いいたします。

2009年7月2日

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